復縁イメージ

アルツハイマー型認知症

認知症患者の中でもっとも多いとされるものです。性別では女性に多く、70歳過ぎて発症することが多いとききました。母もこのタイプだと診断されました。

原因はいまだにはっきりしませんが、アミロイドベータ(老人斑)という一種のたんぱくが、何らかの変化があったために大脳皮質に蓄積することで、脳神経の細胞に障害を与え、知能が大幅に低下してしまうという事がわかっています。 アルツハイマー型の患者の脳は大脳の萎縮が目立ちます。中でもまず大脳辺縁系の海馬が早くから萎縮し、側頭葉、前頭葉へと広がっていくようです。症状は緩やかに発症し、何年かして振り返ると、そういえばあの頃からおかしかったと気がつく事が多いようです。 アルツハイマー型の認知症の方が、脳血管性の認知症よりも初期のころから記憶の障害を強く受けると言われています。人格の変化というものは人格が崩壊するという表現が当てはまるくらい、几帳面な性格の人がだらしなく変貌したり、そうかといえばどうでもいいようなことにはとても神経質になるという事もあるようです。感情は上機嫌ではありますが、感情の幅が狭くなる平板化が特徴といわれています。

私の母の場合も表情がとても乏しくなり、気がついたら長年日記代わりにつけていた家計簿を全く書かなくなっていました。脳のMRIの診断を受けたところ、母の脳も記憶をつかさどるところである海馬の萎縮が進行していました。 アルツハイマー型認知症の初期は老年期の物忘れと区別がつきにくく、症状の進行もゆっくりです。昔の記憶は比較的残っていますが、まず新しく記憶する事が難しくなり徐々に古い記憶の方も障害されていくようになります。初めは老人性特有の物忘れと区別が難しいですが、進行していくとまず新たな情報が記憶できなくなってくるので、気になっていることがあれば何度もたずねてきます。たずねたことに対して一度は返事をし、納得したように見えるのですが、すぐ忘れてしまうのでまた同じ事を尋ねてくる。その繰り返しです。よく聞かれる話では調理中に火を消し忘れ火事になったという事もありますし、服用している薬の管理なども難しくなると言われています。母の場合も、薬を服用したつもりでしていないとか、逆にまだ服用していないと思い込み1度に数回分の薬を飲んで大変になったこともありました。

現在はアリセプトという薬が用いられています。アリセプトはこの後に取り上げるレビー小体病と同様に脳の神経伝達の際に重要な役割を果たすと言われている、アセチルコリンが減っていくのを防止してくれる作用があります。ですが、食欲が低下したり、吐き気などの副作用が出ることもあるので、初めは薬の量を少なめで、徐々に増やしていくことで、様子を見ていきます。また、この薬は飲み忘れがあるとかえってよくないと言われています。きちんと服用を続けることで、進行を遅らせてくれるとのことで、母も今この薬にお世話になっています。半年から大体1年位進行を遅らせてくれる効果があると言われています。
今は更に新薬の開発が進んで、アリセプトに代表されるコリンエステラーゼの働きを抑え、アセチルコリンの減少を防いでくれるコリンエステラーゼ阻害薬とともに、NMDA受容体拮抗薬による治療もはじまったようです。これらは別々に服用することもできますが、違った作用があるので、併用することで更なる効果も望めるとのことで期待されています。